フランスの離婚家族を映し出したIKEAのコマーシャル

フランスと日本、都会と田舎、中上級階級と庶民など、さまざまなはざまで生きてきた境界人であるため、他の人と違う視点を持った著述家として活動しています。コラム執筆などの依頼も請け負っております。

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フランスの日常
この記事は約4分で読めます。

IKEAのコマーシャルが、とてもフランスの家族をうまく表現していてなかなか面白いのですが、これ、日本でも流れているのでしょうか?

内容は、こんな感じです。

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IKEAのキッチンのコマーシャル

まず、フランスでは子供が居ても、日本よりも離婚したり、別れることが多いことは知ってますか?

そういった離婚家族でも、フランスは親権が両親が持つことになり、お子さんは両親に別々に会うために、1週間おきや週末ごとなどに母親の家と父親の家を行ったりきたりすることが普通になっています。コマーシャルのお子さんはどうやら離婚家族間で育っているようで、その日は父親の家に行く日であり、父親との再会を喜んでいる場面からコマーシャルは始まります。

そして、家に着き、父親が聞きます

父「ママはいつも何を食べさせてくれてるの?」

子「毎日コキエットだよ」

コキエットとは、小さい貝のようなパスタのこと

Panzani Coquillettes

毎日パスタばっかり食べさせられていると言うのです。

そのことを聞いて、驚いた父親!!!

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「なんだって!」と、早速、美味しい料理を作ろうと熱心に料理しだす父親
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手の込んだ料理を作って、子供が「美味しい」と言って食べているのを満足そうに眺めるのでした。
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そして、母親の家まで送っていく父親。
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家に帰って、今度は、母親が息子に父親の家で何を食べたのか聞きます。
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息子「ずっとコキエットだったよ」
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それに驚いた母親。父親同様、またもや子供にちゃんとした食事を食べさせようと、野菜たっぷりの手料理をし始めるのでした。
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離婚カップルが、男女ともに料理をして子供を喜ばせようとする姿が微笑ましいですね。あと、子供が親に従うと言う構図がなく、美味しいごはんを食べさせてもらおうと思っているのか、親をからかっているのか、ちょっとずるがしこいところもなんだかフランスの少年っぽい(笑)

↓動画はこちら

 

家族の枠がなくなり、単位が個人のフランス社会

フランスは、日本に比べればかなり頻繁に離婚するカップル達。

フランスでは、従来の家族と言う最小のコミュニティー枠を保つと言う考えが無くなってきており、個人と言う最小の単位で生きることが普通になってきているとも言えると思います。

結婚やPACSにより、同じ家に住んで共同生活を送るのは、

愛アムール

があるか、ないか。

愛が無くなれば、さっと別れ、個人の単位に戻るのです。

そう考えると、日本では「家族」で生きることが大前提で、社会システムが「家族」を構成することを基準にして作られているように感じます。

家族を一つのグループとし、家族の中の役割分担として女性が家事をする体制が取られ、男性が十分なお給料をもらってくることが前提の社会になり、女性の仕事は、派遣やパートが多く、働く時間も給料も少なく設定されてしまっていたりするのです。

しかし、フランスでは近年は「個人」が前提で社会が作られてきていますし、「愛」を仲買いに生まれた家族の中でも「個人」は尊重されるものなのです。

個人と言う単位で生活すると言うことは、いつ離婚して一人になっても大丈夫なように、自分を不利な状態に置かないように負担をお互いに分担していくよう努力することに繋がっていきます。そこで、女性は、自分にばかり子育てや家事の分担がかかって仕事に影響がでないように伴侶にも家事や子育てをするように要求することは当然のこととしてます。

だって、そこで女性ばかりが負担を負って家事をしなくてはならなくなると、仕事量を半分にしたりパートしなければできません。しかし、いざ「愛」が無くなってパートナーと別れた場合、仕事を制限していたのでは十分な収入が得られず、一人で生きていくには不利な状態しか残らないわけです。

そんな状況にならないためにもフランス女性は必死に働く状態を維持する人も多いし、男性が平等に育児や家事をすることは当然と言う方も多いです。その結果、上手か下手かは別にしても、躊躇無しに料理をしなくてはいけないなら料理をする男性も多いと言えるでしょう。

なので、コマーシャルの中で、男性が料理をして子供を喜ばせその様子を見ながら喜んでいるシーンは、日本なら母親がする役目だと思われがちな場面ですが、なんの躊躇もなく父親がやっています。

そして、父親の家に行ったからと言って「どうせ男の人だからたいした食事をあげたりしてないでしょ」といったような思い込みもなく、「パスタばっかりだった」と言う言葉に母親がショックを受けるといったところに、単純に男性でもちゃんと食事を作ることを前提としていることが分かります。

家事は、男性も、女性も関係なく仕事以外にもいろんなことができなければいけない単なる生活に必要スキルであり、性別によって押し付ける仕事でもないのです。

とは、言っても、手間になる仕事なので、その料理すらしないフランス人も多いのも事実であり、まだまだ女性が家事の中心である、従来型の家庭を築いていて家族も存在しますので、フランス人全員にあてはまるわけではないのはあしからず。

まあ、そんなことを踏まえて、離婚カップルの家を行き来する子供や、そんな様子がとてもフランスの日常を表したコマーシャルだな。。と、感心したと言うわけなのです。

みなさんは、このコマーシャル、どうお感じになったでしょうか?

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