フランスのアジア差別に対して、日本以外のアジア人が思っていること

フランスと日本、都会と田舎、中上級階級と庶民など、さまざまなはざまで生きてきた境界人であるため、他の人と違う視点を持った著述家として活動しています。コラム執筆などの依頼も請け負っております。

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アジア人差別 フランスの日常
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はーい(^O^)/Ulalaです♪今日は、フランスのアジア人差別についてだよ~

すごい不思議なんですが、在仏の方などにアジア人への差別について語ると、

オホホ
オホホ

あら、差別受けることはないですわよ。単に、ボンジュールって言わなくて失礼だっただけじゃないの?オーホホホホ

とか言われたりすることあります。なぜか差別があったことを否定されるのです。

いや~、ボンジュールと言っても差別的な行為を受けることはありますよ。っていうか、

差別を無かったことにしたり、なんでも日本人が悪いと決めつけて、変な風に責めるのはもうやめませんか?それよりも先に進みませんか?

 

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最近では、コロナの関係でアジア人が暴行に会うなどし、フランスにおけるアジア人差別が表面化してきました。そんな状況に日本以外のアジア人の若者は活発に活動しているのがよく報道されています。

そんな彼ら、実際にどのようなことを思っているのでしょうか?

中国、台湾、ベトナムの4人のアジア人が2月にZOOMで対談を行っていたことが、France Cultureで紹介されていました。

日本以外のアジア人は、どんなことを思っているのか、垣間見てみましょう(^^♪

Racisme anti-asiatique en France, des manifestations de 2010 au Covid-19
La pandémie du Covid-19 est venue replacer le racisme anti-asiatique dans le débat public. Aux titres de journaux racoleurs, se sont ajoutés des vexations du qu...

2009年にフランスの若い中国人協会を創設したメンバーLin-Lanhさん、Rui Wangさん(中国)、社会学者、国立人口学研究所の研究者Ya-Han Chuangさん(ベトナム)、ジャーナリスト兼アーティストエージェントSun-Lay Tanさん(台湾)による対談です。

1時間半と長い内容なので、気になる内容の要約でお送りします。

フランスで感じる差別とはどんなものか

学校で言われる偏見として、目を引っ張って真似されたり、チンチョンと言われたり、(中国語しゃべっているから)お前の言っていることがわからない。と言われます。

注:フランスでは、自分が意味が分からないことを言われると中国語だ、という言い回しがあります。

また、道を歩いているとブルース・リーやジャッキー・チェンなどの言葉がなげかけられます。アジア人で有名人と言ったらその二人だから、それしか思いつかないのでしょう。

そして、ポジティブな偏見も存在します。エリートなどには、アジア人は、模範的なマイノリティーと言われるのです。

なぜなら、おとなしく、よく働き、波風立てず、同化している。他のマイノリティーの民族より模範的と思われているからです。

しかし、これはこれで問題なのです。模範的なマイノリティーのアジア人は、静かであると思われており、問題起こしたり、犠牲者になるようには見られてなかったのです。そのため、差別が見えにくい状態でした。

差別はコロナが感染拡大する以前からありました。植民地時代の階層とも関係しています。アジア人はおとなしく従うなどの、ステレオタイプがはびこっていたのです。

移民一世の時代の親は、仕事することや同化する忙しさに追われていました。また、この時代の人の中には外国人であることが恥ずかしいと思っている人もいました。

しかし、子供の世代になったら、フランスで生まれたのに、フランス人として扱われないことに不満を持つ若者が増えてきたのです

そして、2010年から若い世代が声を上げるようになって、周りを驚かせました。

メディアの影響

コロナの感染が広がり始めた時、Courrier picardというメディアが、コロナウィルスを、ALERTE JAUNE「黄色アラート」と書いたのはほんとうにショックでした。

「黄色」は、アジア人に対する侮辱の言葉です。アジア人は黄色くもないのにです。そして、言葉遊びでこういった言葉を使った影響で、アジア人がコロナウィルスを運んできたなど言われて、暴行されることを真招きました。

(↓Courrier picardはこの件に関してはのちに謝罪した。)

Le « Courrier picard » s’excuse après sa une raciste sur l’« Alerte jaune »
Publiée dimanche, la une du quotidien régional a choqué les réseaux sociaux.

暴行の加害者は、顔みただけでは中国人かはわかりません。顔がアジア人だから襲うだけです。

また、「中国人」という言葉は侮辱のために使われる言葉です。政治家も使っています。

「中国人はウィルス」とトランプ大統領が言った後は、メディアでは何回もこの言葉を繰り返し、ジャーナリストも何度も繰り返しました。

ジャーナリストは、研修時にアジアに対する教育を受けるべきです。中国人とベトナム人の違い、文化の違いなど学ぶべきなのです。もっと、こういった差別に敏感になって欲しいです。

参考 SNSで広がったアジア人差別についての裁判

仏でアジア人差別に対する裁判開始 | "Japan In-depth"[ジャパン・インデプス]
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アジア人への暴力について

どうして、アジア人が襲われるのか。それはコロナの感染が拡大したからではなくて、その前から二日に一人はイル・ド・フランスではアジア人が襲われていました。どんどん暴力が狂暴化しています。中国人はお金を持っているというレッテルもあります。ギャングに入るために、中国人を襲えと言われていて、入会の儀式のようにもなっています。そのため、特に、弱い女性が狙われるのです。

↓詳細はこちら

中国人狩り、フランスで頻発 | "Japan In-depth"[ジャパン・インデプス]
Ulala 仏「中国人狩り」と称したギャングの「通過儀礼」でアジア人が暴行被害。

暴行がよく起こるパンタン (Pantin パリの北東のバンリューで、19区 (パリ)と接している町)では、引っ越しするアジア人が増えたました。

その結果、加害者は残り、被害者が引っ越さなくてはいけない現状です。

アジア人への暴行の統計を取るのは非常に難しいです。アジア人系の名前と、国籍で2日に一人が襲われているとだしましたが、これだと名前がフランス人だと数字にでてこないことになり、完全な数字はだせません。

また、アジア人は被害届を出さない人が多いのです。しかし、被害届をださないと統計にも出てきません。そうすると人数が多くないということで、大した扱いもされないのです。協会では被害届を出すことを勧めています。

↓参考

フランス、パリで日本人が塩酸をかけられた事件のまとめ
最後に衝撃のラストが待っています。 最後までお読みいただけるようお願いします。ある日いつものように大使館から送られてきたフランス国内での注意喚起のメールに、大変ショッキングな内容が記載されていました。それは、パリ市内において、強酸性...

動画の前半では、上記の3点が主に話されていました。

その他に語られていたこと

後半にも他にもいろいろな話題が語られていました。しかし、ダラダラ続いていく感じで、ここでは気になった点のみリストしておきます。

・中国ウィルスと言われて暴行が増えましたが、イギリス変異ウィルス、ブラジル変異ウィルスが出てもイギリス人、ブラジル人に暴力は起こっていません。

・アメリカやイギリスなどは、もっと早く移民が始まりました。アメリカ、イギリスに比べて、フランスにはアジア系の移民が来る時期が遅かったのです。アフリカからの移民に比べれば20年やっていくのが遅かったのです。なので対応し始めるのも20年遅れています。

・アジア人に対して、セクシュアルなイメージの偏見があります。下着姿でマッサージしていたり、従順なイメージです。しかし、最近では、若い人たちがインスタなどでアジアのフェミニストがネットで反論して、このイメージを払拭しようとしています。

・差別をユーモアとしているので、差別だと感じているユーモアだと言われます。でも相手がユーモアというので、それを差別だと証明するのが難しいです。

おわりに

日本人以外のフランスに住むアジア人は、かなり真剣にフランスでのアジア人差別について考えているようです。

そして、移民一世は同化することと働くことに一生懸命で何もしてこないことが多いですが、その子供らの2世達が声を上げる状況は、他のマイノリティーたちとまったく同じ。

単に、他のマイノリティー民族よりもフランスに移民としてやってきた時期が遅かったため、声を上げるのにも時差があっただけなんですね。今後もこの動きは続いていきそうです。

また、差別されているアジア人として、この動画の中の会話ではもちろん日本も入っていました。「差別をユーモアとしている」など、日本人の間でも言われていることですが、この方々も同じことを思っています。

しかしながら、このように、この動画では差別のことを取り上げており、今回紹介しましたが、

かといって、もちろん差別される日々が毎日続いて、毎日何か悪いことが起こるわけでもありません。

また、全員が差別してくるわけでもありません。

ただ、なにかあったときに、親の世代の人のようになかったことにしないようにしていきたいというだけです。

差別は本当にあり、ある日何か起こる可能性があることは、自覚すべきなのです。

そして、ただ日本人を責めて終わらそうとするのではなくて、他のアジア人ががんばっているように、私たちの世代は事実を事実としてちゃんと受け止め、冷静に対応していくことが大切なのではないでしょうか。

でわでわ、また明日~(^^♪

↓ほんとに冷静さは大切です。

#5 中国大使館、フランス人研究者を「小物のならず者」呼ばわり フランス外務省が抗議|ulala|note
中国大使館とフランスの研究者のツイッター上の戦いが、結構すごいことになっていたので、詳細とその流れをまとめてみました。 まず、ことの発端は、フランスの議員団が計画している台湾訪問をめぐり、中国大使館がフランス側に「1つの中国の原則に反し、台湾の独立派に誤ったシグナルを送ることになる」などと反対する書簡を送ったことか...

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