映画『ヴィオレッタ』から考える「児童ポルノ」「子供の労働」「毒親」

フランスと日本、都会と田舎、中上級階級と庶民など、さまざまなはざまで生きてきた境界人であるため、他の人と違う視点を持った著述家として活動しています。コラム執筆などの依頼も請け負っております。

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はーい(^O^)/Ulalaです!今日は、ひどい毒親の話ですよ~

自分の子供をモデルにして写真を撮った一人の母親がいます。

しかし問題だったのは、

その写真は裸の写真でポルノまがいのものだった。

「子供の労働」「児童ポルノ」「毒親」

その複数のキーワードが詰め込まれたフランス映画があるんです。

その題名は『ヴィオレッタ』

2011年公開のフランスの映画

母親である写真家のイリナ・イオネスコ氏は、1970年代に官能的な写真が評判を呼んでいた写真家でした。

しかし、4~12歳の娘のエヴァさんを撮影した写真は、ヌード写真も含まれていたのです。

その写真は、米男性誌「プレイボーイ」「ペントハウス」の欧州版など数々の出版物に掲載され、当時も衝撃として受け止められたいた。。。

そんな実話を題材に映画化したのが、映画『ヴィオレッタ』

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映画『ヴィオレッタ』のストーリー

まず最初に言っておきたいのが、日本の映画の副題がひどすぎます。

「美しい娘が、母を狂わせた」

ってあるのですが、どっちかといえば、

「常識のおかしい母が娘を翻弄した」

って副題の方があってる映画。

ヴィオレッタ
エヴァ・イオネスコ

1977年、母親が実の娘のヌードを撮るという反道徳的なテーマで、フランスのみならずヨーロッパや日本でも大きな議論を呼んだ写真集「エヴァ(発売当時は「鏡の神殿」)」が発表された。それから34年を経て、被写体だった娘のエヴァ自身が監督となり映画化。

芸術家のアンナは画家を目指していましたが才能がまったく開花しませんでした。しかし、芸術家仲間から貰ったカメラで写真家を目指すことに。その時に被写体となったのが、10歳の美しい娘ヴィオレッタ。(映画では4歳とすると衝撃が大きすぎるということで10歳になっています。)

ヴィオレッタは、普段飲み歩いて留守がちの母の被写体となることで、母との時間を持てることに喜びを感じていました。

そのため、何の疑問も持たずに一生懸命やったのです。

この年代の子供は、親が喜べは、それがうれしいことと感じるのです。

しかしその写真の出来が芸術家仲間に認められると、母のヴィオレッタへの要求が徐々にエスカレートしていったのです。

シド・ヴィシャスから招待も受け、アンナとヴィオレッタはロンドンに行ったこともあります。シドにお姫様のように扱われ、マリファナを勧められキスをするヴィオレッタですが、翌日の撮影でアンナにヌードになることを求められ激しく反発して撮影から逃げ出します。

その後、ヴィオレッタは撮影を拒否するようになっていくように。しかし、この頃にはすでに派手な服装や、肌の露出の多い服装で学校に行くようになっており、他の子供たちからも毛嫌いされ、教師からも注意されるようになっていました。

そんな非難にたいして、母親のアンナは

「芸術を理解しない凡庸な人々からの嫉妬よ」

と気にもしない様子。そしてついにアンナはヴィオレッタにヌードになるように言ったのです。

そんな写真が世に出回るようになり、子供を持つ親たちから大きな反発が起きました。曾祖母が亡くなった後、アンナの写真は娘に対する児童虐待であるとの告発が行われ、親権はく奪も裁判所から警告されました。そこで知ったのは、母親自体、曾祖父から祖母に対するレイプの結果生まれた望まれない子だったこと...そして、自分はそんな血をひいている...

どんどん、精神不安定になるヴィオレッタ。町で自分のヌード写真が男性雑誌に載っているとこを見かけて...

この映画が問題にしていること

最大の問題点は、母親でしょう。

自分の仕事のために、娘を利用していったのです。

娘は、愛情を注がれたい一身で母親の言うことを聞きます。

映画の『ヴィオレッタ』自体は、あまり衝撃的にならないよう(十分衝撃的ですが)、ヌード写真などは見せていませんが、実際の当時のエバさん写真は、結構、肌色露出がありました。

表に載せれる程度のものでこんな感じ。公共の場には載せれないものも沢山あります。

『イリナ・イオネスコ写真展』が紀伊國屋画廊で始まりました。 | Editions Treville
エディシオン・トレヴィル 編集部ブログブログを引っ越しました。過去の記事はアーカイブへ。

現代なら、すぐに逮捕になりそうなぐらいですが、当時は、そんな規則もなかった時代なのです。

1977年には『思春の森』(原題 Maladolescenza) に出演し、小悪魔的な役で大胆なセックスシーンを演じて世間に衝撃を与えましたが、この時エヴァはまだ12歳でした。当時の流れなのでしょうが、全てをさらけだした姿が何度もでてきます。

https://twitter.com/FetishSade/status/1099349624173674496?s=20

しかし、エヴァさんも、思春期になるとさすがに親に反発するようになりました。だんだんこの母親が「芸術家としての自分を保つために自分を利用している」と気付いてきたのです。そこから反抗が始まり母親から逃れることには成功するのですが、

エヴァさんは、大人になってもこの時の後遺症に悩まされます。アパートの屋根から飛び降りようとしたり、睡眠薬を飲んだり、暖炉に頭をつっこもうとしたり、過去に起こった消せない事実にずっと悩まされていったのです。そんな状態でも、まだ写真集は売られ続けられた。

まだ判断がつかない年代の子供は、親に言われればなんでもするんです。だからこそ、この時期は特に、将来心の傷に残るようなことを子供にさせるべきではないのです。

エヴァさんは、のちに4回にわたって子どもの頃に児童ポルノ写真を撮影されたとして、実の母親を訴えました。最終的に、パリの裁判所が、写真家のイリナ・イオネスコ被告に1万ユーロの損害賠償支払いと写真のネガフィルムの引き渡しを命じる判決が言い渡され、ようやく心に平和が訪れたのでした。

まだ、自分が判断ができない子供時代に、親の判断で許可されたモデルとしての写真が、現在でも悩ませる問題となっている。そのことが大きく考慮された判決でした。

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現在の児童労働に関する規則

子供の労働

引用元

フランスも、現在は子供の労働に関しては、厳しい規則がもうけられています。もちろん子供のポルノは許されていません。

16歳未満の子供の労働は禁止

フランスでは16歳未満の子供の労働は禁止。ただしスペクタクル(舞台やテレビ・映画出演など)とモデルは規則の時間内で労働できる。その場合、地元自治体の許可を得ることが義務付けられています。

各年齢別、許されている労働時間はこちら

       学校がある期間 休みの期間
3歳未満    1時間/日  1時間/日
3~6歳    2時間/日  2時間/日
6歳~11歳  3時間/日  6時間/日
12歳~16歳 4時間/日  7時間/日

学校がある期間は日曜日の労働は禁止で、義務教育の子供がちゃんと教育を受けることを念頭に、規則が決められているのです。

ホームスクーリング

フランスは、こういった芸能活動をする子供たちが学校に行けない場合、ホームスクーリングも認められているため家庭教師を付けることもありますが、その場合は2年に一度、専門家の訪問を受け、年齢にあった能力になっているかのチェックを受けなければいけない規則になっています。

キッド・インフルエンサー

ユーチューバーとして動画に出演しているキッド・インフルエンサーと呼ばれるお子さんも増えてきましたが、2020年に、こういったキッド・インフルエンサーについても、上記の法律が同様に適用されことが決まりました。

また、「忘れられる権利」を認め、インターネット上に投稿されたコンテンツは要請があった場合、削除しなければいけない規則も決められました。

親が子供の報酬を管理できない

報酬については、フランスの場合、子供が成人する18歳まで、貯金供託金庫に預けられます。子供が成人するまでは、親はもちろん、子供本人にもお金は使えません。

子供本人に報酬が支払われても、その管理を親が行える日本とは、この点は大きく違っています

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まとめ

親は、将来、後悔させるようなことを未成年の子供にさせてはいけません。
 

この時期の子供は、自分で判断がつかないために、なんでも親のいう事をきくものです。それが、自分で判別がつくようになったときに後悔するような内容であれば、親は、絶対にさせるべきではないのです。

そのことは常に肝に銘じていきたいところです。

でわでわ、また明日~(^^♪

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