子供が英語を学ぶためによく使われるゲーム

フランスと日本、都会と田舎、中上級階級と庶民など、さまざまなはざまで生きてきた境界人であるため、他の人と違う視点を持った著述家として活動しています。コラム執筆などの依頼も請け負っております。

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フランス人も英語の勉強がんばってるよ

「フランス人は、フランス語を誇りに思っているから英語を話してくれない」

なんてよく言うけれど、、、

いやいやいやブン( ̄ロ ̄= ̄ロ ̄)ブン

ただ単に話せないだけです(笑)

フランスでは、ラジオ等で流れる音楽も、外国語の歌の流れる割合が制限されていたり外国語の放送はほぼ「吹き替え」(多分、フランスは字が読めない人も多いからと字幕だと解らない人もでてくるから)などなど、、、

まあ英語に精通している人はいるけど、一般の家庭のフランス人には話せない方が普通なのかもしれません。

意味は知ってるようでも、読み方聞いてると、

「mother」を「マザー」じゃなくて、「モザー」

と、フランス語読みして言う人も日本人と同様に存在してます。

まあ、それでも、母国語がアルファベットなので、学び始めたら修得するのは早いだろうけど、普通にフランスで日常生活していく上にはもちろん必要無いわけで。

昔は、フランス語が世界で強かったから、世界に出てもある程度いけた時期もあったと思いますが、最近では、立場も弱くなってきて英語には完全に負けているのも事実ですよね。

なので、フランスでも、国民の英語力の強化はかなり重要な課題となってきています。

そこで、英語教育にも関心がもたれるようになり、教えれる先生が居る場合は、小学一年生から英語を教えるようになりました。

小学生の高学年にもなれば、カナダ人やイギリス人のネィティブな英語の教師も迎え、
結構真剣に授業が行われる姿も。

おかげで最近の若者は、英語を話せる人も多くなってきたのはちょっと関心♪。

そんなフランスの小学校の授業では、英語でゲームをしたりします。
そのゲームの一つが、

「Jacques a dit」(ジャカディ)

フランスの子供達にも親しまれているゲームですが、英語でやってみよ~と言う授業。

「Jacques a dit」は、英語では「Simon Says」と言います。

日本語ではなんて言うの?

フランス語では、「Jacques a dit」ジャックが言います
英語では、「Simon Says」 サイモンが言います
日本語では、「船長さんの命令」

アメリカでも、映画「ダイ・ハード3」で、サイモンという名前の男が犯人の中にいて、この遊びをほのめかすシーンが出てきたりするぐらいポピュラーなゲーム。

日本でも「あっ、船長さんの命令なら知ってる!」っていう人もいるかも?

ちなみに、フランス語では、発音的には「Jacadi」
それが混合しているのか「Jacadi a dit」と言っている人もいます。

そう、フランスのシックな子供服メーカーの名前「Jacadi」も、このゲームから来ているんですね。

ゲームのルール

ゲームのルールはとても簡単。
誰か一人が命令して、それに従うと言うもの。
途中でひっかけ問題を入れてみたりするのがゲームのミソ♪

1.船長と船長以外の人を決め、船長以外の人は船長が見えるように集まります。

2.船長は、「船長さんの命令。○○する。」と命令します。
  例「船長さんの命令。右足を上げる」
  船長以外の人は、船長の命令に従います。

3.「船長さんの命令」と言わないで命令した場合は、命令には従いません。

  例「右足をあげる」
  例「船頭さんの命令、右足を上げる」

  と言われた場合はその動作をしない。

4.間違った場合は、ゲームから抜けるか、次の船長さんになる、などを決めておきましょう。
  

↓この動画で雰囲気がつかめるでしょうか?英語ではこんな感じ。

なぜ、語学を勉強するのに使われるか

東大に合格するための勉強法を解説していた漫画・ドラマ「ドラゴン桜」でも言っていましたが、「暗記は体を動かしながらのほうが効果的」です。
>>ドラゴン桜
特に、語学の場合、その言葉が直接動作に結びつくようにすることが大切。

例えば、英語で「run」と言われて、日本語で「走る」だなと考えてから行動するよりも、
英語で言われて、ダイレクトに行動できるようになれてこそ「身についた」と言えるのではないでしょうか?

そのためには
「翻訳せずに、直接言葉を理解するための訓練」

ということで、体を使って楽しんでできるゲームはとっても効果的なんです♪
その他にも、ゲームをするには、子供には利点がいっぱい。

  • やっていて楽しいので、子供達は熱中する。
  • 必死に頭の中を駆け巡らせて、今言った言葉の意味を探ろうとする。
  • 意味が解らなくても、隣の子の真似をする。
    そうすれば、この言葉が聞こえた時は、この動作だな。と体で覚えられる。

これこそ、「楽しみながら、勉強できる」の基本ですね♪

日本語、フランス語、英語の例文集

この「Jacques a dit」「Simon Says」「船長さんの命令」というゲームは、

フランスで英語を覚えるのにも使われてますが、
英語圏で、フランス語を覚えるのにも使われており、
日本で英語を覚えるのにもよく使われています。

どの言語にも、応用可能で、
言い方や、考え方しだいで、いろんな単語に親しむことができるのが特徴。

例えば、
「触って」と言う単語だけを使ってたとしても、
いろんな名詞を使って遊ぶことができます。

日本語:船長さんの命令「頭を触って」
フランス語:Jacques a dit,touchez-vous la tête.
英語:Simon says, touch your head.

と言ういいまわしで、かなりの単語を使うことができます。

名詞部分を、下記の表の言葉に代えるだけで体のパーツの名称もスイスイ♪

日本語 フランス語 英語
le nez nose
la visage face
la tête head
le bras arm
la jambe leg
le pied foot
お腹 le ventre stomach

他にもいろいろバリエーションを変えれば、動詞を実際体感しながら学ぶことができるんですね。

日本語 フランス語 英語
船長さんの命令 Jacques a dit Simon says
机を触って Touchez un pupitre Touch a desk

窓を触りに行って Allez toucher une fenêtre Go touch a window
ドアまで走って Courez à la porte Run to the door
今の船長さんは誰 Indiquez qui est Jacques actuellement Show who is playing Simon at the moment
鉛筆を友達にあげて Donnez votre crayon à un ami Give your pencil to one of your friends
ジャンプ Sautez Jump
本を取って Prenez un livre Take a book

世界中でいろんな言い方があるけど、中身は一緒♪

Simon Says with Village Students

Simon Says with Village Students


世界中で遊ばれているこの遊び。でも命令する人が各国違うのが興味深い♪
その国で従うべき相手の象徴なのかな?と思ったり。

でも、どうして、日本だけ船長なのかがよくわかりません。
誰か知っている方がいらっしゃれば、教えて下さい(笑)

こう、見ると、日本の飲み会でされる「王様ゲーム」も、元を正せば、同じゲームなんじゃないかな?と思うのですが、どうなんでしょうか?

と言うことで、

各国の言い方をまとめてみました。

サイモン系
英語圏 Simon says
スペイン “Simón dice”
アイスランド “Símon segir”
ポーランド “Szymon mówi”
イラク  “سلمان يقول” (salmon says)
ジョン、ジャック系
フランス “Jacques a dit”
ケベック(カナダ “Jean dit”
ジェネラル、コマンドなど軍隊人系
エジプト “الجنرال عمل كده” (General commande)
フィンランド “Kapteeni käskee” (“the captain commands”)
オランダ語圏 “Commando” or “Jantje zegt”
ドイツ “Kommando Pimperle”
ブラジル、ポルトガル “O mestre mandou” (“The master ordered”)
先生系
レバノン “قال المعلّم” (the teacher says)
中国 “老師話” (“the teacher says”)
王様系
ノルウェイ Kongen befaler” (“the king commands”)
ポルトガル “O rei manda” (“the king orders”)
よくわからなけい系
アイルランド “Deir Ó Grádaigh” (“O’Grady says”)
日本 “船長さんの命令” “

お家でみんなで楽しく遊んで外国語を学ぼう♪

学校では、さらっと一回しかやらないことを、
何回でもあきるまでできるのが、家あそびのメリットです♪

何回も繰り返せるから、覚えてない単語を少しづつ混ぜていけば、子供は楽しみながら、自然にどんどん単語を覚えていくということ。

そして、お題を言っている大人も、フレーズの言い回しの練習にもなるし、実は一石二鳥なのも見逃せません(笑)

フランス語が母国語なulala家の子供達には、日本語と英語でこのゲームをやっています。
そうすると、意外や意外。

結構、理解していると思っていた日本語の中にも、ちゃんと覚えてない単語があることを発見したり、まだ、英語が解らない6才の娘ミミも、8才の息子のケイケイの動作を見がなら、なにげに英語の単語を覚えていったり、かなり効果が見られました。

まあ、短時間でもできますので、なにかのちょっと空いた時間に、遊んでみるのもおすすめです♪

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