国によってこんなに違う、各国の義務教育事情

フランスと日本、都会と田舎、中上級階級と庶民など、さまざまなはざまで生きてきた境界人であるため、他の人と違う視点を持った著述家として活動しています。コラム執筆などの依頼も請け負っております。

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義務教育 教育関連
この記事は約9分で読めます。

この前、仲良くさせてもらっている、モロッコ人のママと話していたら、

「学歴があるの?いいわね、あなたは子供の宿題の面倒がみれるのね。。私は8才までしか学校行ってないから」

と、言っておりました。

確かに、そんな感じなんだろうな。。と思っていたのだけど、8才までしか学校に行ってないのは思ってもみなかった。

「昔はそうだったのよ。今は、学校に行かせる家も多いけど」

彼女は、ちょっと前まで自分の住所も書くこともできなかったみたいだけど、今では多少は文章も読めるようになってきたとか。

「でも、私は学歴はないけど、うまくやっている方だと思うわ。外に出るのも好きだし、、、学歴あっても、フランスに来たら、引きこもりがちでフランスになじまない人もいるから。」

モロッコ人のお友達の話ですが、どこも一緒ですね(笑)

確かに、彼女は文字も読めなくてもちゃんと車の免許も取って、学校関係もこなしていてとても立派にフランスで生きている。それはほんと素晴らしいといつも思います。

でも、
「母親が、そこまでの地点に到達しているのとしていないのでは、子供の到達点も変わってくるのよ。あなたがうらやましいわ。」
と、言う彼女・・・

ということで、義務教育の違いに興味をもったulala
今回は、各国の義務教育状況を調べてみました。

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◯日本の義務教育

一言、義務教育と言っても、
「就学する義務」が子供と親に発生=強制
で学校に行かなくてばいけないのとは違い、

日本では、

「教育を受ける権利」「教育を受けさせる義務」

親が子供を学校に行かせなければ10万円以下の罰金。

でも、親が、学校に行くように促しているのにもかかわらず、
子供自身が登校しない場合、罰金にはならないそうです。

そんな状況なので、不登校や病気で学校に行けないお子さんもいるかもしれませんが、

統計的には、
義務教育就学率は100%、高校への進学率も97.5%

義務教育期間 満6歳に達した日の翌日以後における最初の学年の初めから、満15歳に達した日の属する学年の終わりまでにある子
小学1年生~中学3年生の9年間
学校年度 4月1日~3月31日

◯ モロッコ

ということで、モロッコですが、
義務教育ではなくて、教育を受ける権利はあると言うことみたいです。
なので「行けないなら行かない」という選択も。

就学率は都市部82%・地方41%

この数字を見ただけでも、国事情が見えるような気がします。

義務教育期間 6歳~15歳(小学1年生~中学3年生)
※正確には義務教育ではなく「基礎教育」または「権利教育」となっている。
学校年度 9月1日~6月30日(2012年度)
就学年齢基準日 その翌年の3月31日までに満7歳になる者は、その年の9月1日に基礎教育の第1学年に入学する。
就学状況 小学校:7歳~12歳、1年生~6年生、就学率は都市部82%・地方41%
中学校:13歳~15歳、1年生~3年生

◯ フランス

フランスは、さすがに、就学率100%
でも、義務教育が小学校1年から、高校一年目までの10年となっていると言いますが、

旦那曰く、
「いや、絶対高校一年目に行ってない人は大勢いる。」
と。。。

う~ん。その辺りってほんとのところどうなんでしょう?

義務教育期間 6歳~16歳(小学校1年目~高校1年目)
学校年度 9月1日~8月31日
就学年齢基準日 その年の12月31日までに満6歳になる者は、その年の9月1日に
就学状況 エコール・プリメール:6歳~10歳、CP・CE1・CE2・CM1・CM2、就学率100%
コレージュ:11歳~15歳、6e・5e・4e・3e、就学率100%
リセ:16歳~18歳、2e・1re・Terminale ※1年目の2eまでが義務教育(飛び級や落第がない場合)

◯ ドイツ

優秀な人が多いと定評のドイツ。
フランスの学校に行く日数が少ない問題で、よく比較対象にされるのもドイツです。
そんなドイツの義務教育は13年!長い。

そしてもちろん就学率100%

というのも、ドイツは子供には「教育を受ける権利」と「就学する義務」の両方が定められています。そして児童・生徒及び保護者に既成の学校教育を拒否する権利は認められていないので、不登校が発覚した場合は、本人は登校を強制され、保護者も処罰されます。

それでも、不登校の場合はホームスクーリングを受けることになるので、強制的に就学率100%のようです。

義務教育期間 6歳~18歳(1学年~13学年)
学校年度 8月1日~7月31日
就学年齢基準日 その年の6月30日までに満6歳になる者は、その年の8月1日に義務教育の第1学年に入学する。
就学状況 <ベルリンの例>
基礎学校:6歳~12歳、1年生~6年生、就学率100%
ギムナジウム※:12歳~16歳、7年生~10年生、就学率100%
※ギムナジウム・実科学校・基幹学校・総合制学校に分かれる。15歳時点での就学割合は、順に38.2、17.4、27.4、17.9(単位パーセント)。

◯イギリス

義務教育が始まる年齢が早いといわれるイギリス。5才から小学校が始まります。
義務教育は11年間

5才からなので「学校についていけない子供もいて大変だ」という話を聞いたことがありますが、
イギリスに住んでいたフランス人が、5才から教育を受けてるので、フランスに戻って来た時すでに読み書きとかフランスより一年ほど進んでいたため、子供を一年飛び級させてた方がいました。

その方は特別だったのだろうか?そんなものなのだろうか?

義務教育期間 5歳~16歳(1学年~11学年)
学校年度 9月1日~8月31日
就学年齢基準日 その年の8月31日までに満5歳になる者は、その年の9月1日に義務教育の第1学年に入学する。
就学状況 初等教育:5歳~11歳、1年生~6年生
中等教育(前期):12歳~16歳、7年生~11年生

◯フィンランド共和国

経済協力開発機構(OECD)による学習到達度調査(PISA)において、優秀な成績をあげていることから、欧州諸国をはじめ日本からも注目しているフィンランド。

なんと、小学校が7才から始まります。

フランスとくらべても1年、5才から始まるイギリスに比べると2年も違う(ノ゜⊿゜)ノ

学校制度 義務教育9年(又は10年)
義務教育期間 7歳~15歳(1学年~9学年)
学校年度 8月中旬~6月初旬
就学年齢基準日 満7歳に到達する年の8月に就学。
就学状況 基礎学校:7歳~15歳、1年生~9年生。 (初等教育:7歳~12歳、1年生~6年生) (前期中等教育:13歳~15歳、7年生~9年生) 基礎学校への就学率は、99.7%(2010年)

◯ギリシャ

すっかり、ユーロ圏を脅かす存在になってしまった、現在失業率27%のギリシア、
義務教育なのに、就学率は中学生が86%!?

義務教育期間 6歳~15歳(小学1年生~中学3年生)
学校年度 9月10日~6月15日
就学年齢基準日 その年の10月1日までに満6歳になる者は、その年の9月10日に義務教育の第1学年に入学する。
就学状況 小・中学校の学齢は日本とほぼ同じ。6歳に入学を迎え、6年間を小学校で、また次の3年間を中学校で学ぶ。就学率は小学生が99%、中学生が86%となっている。
進学状況 高校進学率:75%
大学進学率:50%

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ヨーロッパ内でも、かなり違うことが分かります。

フランスに居ると、日本人と言うことは見た目ではわかってもらえず、
よく勘違いされるアジアの国、ベトナムと中国ではどうでしょうか?

◯ベトナム

ベトナム出身で、フランスで弁護士をされてた方とか知ってますが、
まだまだ学校に行かない子供達もいるようです。
小学校はまだいいとして、中学校の就学率76.86%
高くはないですね。

義務教育期間 6歳~15歳(1学年~9学年)
学校年度 9月5日~5月25日(年により、変動あり)
就学状況 小学校:6歳~11歳、1年生~5年生、就学率95.28%
中学校:12歳~15歳、6年生~9年生、就学率76.86%

◯中国

中国のすごいところは、就学率が全員を表す100%どころか、
その値は100%を超えていること。

どういうことなんでしょう(笑)

多分、一人っ子対策のせいで、でてきてしまった黒 核子(ヘイハイズ)と呼ばれる戸籍が登録されていないお子さんが、学校には来ている場合もあるということ?

中国の2010年の公式発表で、100人に一人は戸籍がないと出ています。
義務教育を受ける権利すらもないそうです。

就学率100%の裏には、カウントされてないお子さんもいるのかもしれません・・・。

義務教育期間 6歳~15歳(小学1年生~初級中学3年生)
学校年度 9月1日~7月中旬
就学状況 小学校:6歳~12歳、1年生~6年生、就学率99.7%(2010)
初級中学:13歳~15歳、1年生~3年生、就学率100.1%(2010)

義務教育のありがたさ

日本では学校に行くのが、当たり前になっているのに、
フランスに来てその当たり前が当たり前じゃないことに気が付き、びっくりすることもしばしばです。

例えば、かなり前の話ですが、
親がモロッコから来たけど、彼女自身はフランスで生まれたフランス人に

「フランスでは、学校でいろんなこと習ったわ。バスケットもバレーボールも陸上も習うのよ」

と自慢気に話されました。でも、それがどうして自慢なのか実は理解できなかった(笑)
当時はフランスに来たばかりで「そんな日本の体育で当たり前にやっていること、どの国でもやってるでしょ?」と感じていたと思います。

なんでも、
彼女のモロッコにいる親戚達は「学校ではそういうことを習っていなかった」ということらしい。。

多分、ulalaがアジア人で、
アジアの学校はモロッコと同じ感じなんだろうと思われたのかな?

そして、同じくフランスに来た当時、義母にも、
「ミシンは使えるの?私達は、ミシンの使い方は学校で習うのよ。」
と自慢気に言われたことが。

ulala的には、子供の頃、家にはミシンが足踏みと電動があって、学校で習う前に、すでにどちらとも使えるようになってました。

ミシンが使えるのは、家にミシンがあるというお陰で、残念ながら家にミシンが無い子はできないんだなと、それは初めての家庭科の授業の時に知ったこと。

それなのにどうして義母は、学校で習って使えるようになったことを自慢(=家にミシンがなかったことを自慢?)するのか、よく理解できなかった(笑)

多分、アジアの貧しい学校では、習わないでしょ?と言う意味だったのだろうか?
と今だに疑問に思うことがあります。どうなんでしょう?
ただ単に、それは裁縫ができることを自慢してただけなのかもしれませんが(笑)

ということで、
日本にいると気が付かないかもしれないけれども「教育を受けられる権利があるのは、とてもありがたいこと」なのですというお話でした。

その他の国の状況はこちら

各国の義務教育状況は、フランスに関連がありそうな国だけピックアップしましたが、
その他の国は、下記のリンクからどうぞ♪

諸外国・地域の学校情報
http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/world_school/index.html

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