オリンピックの新国立競技場の設計者、隈研吾さんのフランスの「サンドニ・プレイエル駅」

フランスと日本、都会と田舎、中上級階級と庶民など、さまざまなはざまで生きてきた境界人であるため、他の人と違う視点を持った著述家として活動しています。コラム執筆などの依頼も請け負っております。

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フランスで見つけた日本
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2020年東京五輪・パラリンピックの主会場となる新国立競技場の建設で、「木と緑のスタジアム」を主なコンセプトにしたA案が採用されました。
A案を手掛けた隈研吾さん(61)は、9月に行われた「パリの玄関口」となるサンドニ・プレイエル駅のコンペでも、設計案が採用されています。

その、サンドニ・プレイエル駅とは、どんな駅?

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広がるパリ、グランドパリ

ご存じのように、パリはフランスの首都であり世界の大都市の一つで人口も多いのに、実は日本の山手線内ぐらいの大きさしかありません。
そのため、使用できる土地も少なく、パリ内の不動産は高騰。住みたくても住めない人達は郊外に住まざるおえません。その結果、郊外から通勤で使われるRERなどの交通機関は、通勤時間には満員。あまり、公共機関の交通の便もよくなく不便でもありました。

そこで、パリと呼ばれる地域をもう少し大きくするべく「グランドパリ」と言う計画が現在進行中。

それに伴い、交通機関も整備されます。2030年ぐらいまでに、メトロも含める各線が郊外まで延ばされ、パリから郊外、郊外から郊外、郊外からパリの移動がしやすくなる予定です。

grandparis

その、郊外でのハブになる予定なのがサンドニのプレイエル駅。

RER D ,Transilien H, メトロ 13, 14, 15, 16 ,17

これらの電車が乗り入れて、シャルル・ドゴール空港とパリの間に位置し、新しい「パリの玄関口」になる予定です。
Pleyel3

その、約20件の応募があった国際コンペで日本の建築家、隈研吾さんのの設計が採用!

フランス国鉄(SNCF)のペピ総裁は「鉄道による市街地の分断という難問を解消した天才的な発想だ」と絶賛

建物の概要

地下4階、地上4階で建設される新駅はスロープを活用し、駅舎と長さ287メートルの陸橋を組み合わせた構造。2023年に完成予定。
鉄道を東西にまたぐ陸橋と駅舎を組み合わせた構成されていて、駅舎地上部の屋外テラスがスロープ状に屋上まで連続し、東西通路となる陸橋へと行き来ができる構造。

Pleyel2

「サンドニ地区は移民が多く、治安がそれほど良いところではない。加えて、市街地が鉄道で分断されている。その中心となる広場をつくろう。いろいろな人が混じり合って楽しめるような、広場的な駅にしたいと考えた。まず、縦方向に中心となる吹き抜けを設け、地下鉄と地上とを光でつなげた。そのうえで、外部の広場をスロープ状にして建物の屋上までつなげ、鉄道をまたぐ橋まで人々が自然に上れるようにした」

折り紙状のスロープによって、地面と建物と橋が全部一つに連続していることがユニークなことで、駅でこういう構造になっているところは他にないそうです。

完成が楽しみですね♪

↓の動画はフランスの番組ですが、隈さんへのインタビュー(1分18秒頃から)が日本語で聞けます。ぜひどうぞ♪

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