フランスに住んで、日本人の特有の事なのでやめたこと3つ

フランスと日本、都会と田舎、中上級階級と庶民など、さまざまなはざまで生きてきた境界人であるため、他の人と違う視点を持った著述家として活動しています。コラム執筆などの依頼も請け負っております。

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フランスの日常
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最初、フランスに住んで、フランス人や他の国の人達と接していて、
うまく行かないことって結構あります。

そんな時、

「どうしてうまく行かないのかな?」

と考えると、

「あ~こんなことしちゃいけないんだ」

と、気がついたことが。。。

それは、自分が知らず知らずにやっていた習慣のせい。

その習慣のせいで、立場が悪い方向に向いて行くなんて思ってもいませんでした。

そんな、日本では当たり前だと思っているけど、海外ではやめた方がいいこと3つ。

1.「謙虚になる」

日本では、「謙虚」は美徳とされますが、フランスやその他の国でそれをやると、

「自分はこんなに能力ありません」

と表明しているようなもので、あまりいい結果に終わりません。

「で、謙虚ってなに?」ということですが、、

身近に一番にその違いが分かる例としては、日本の結婚式の定番の言葉はどうでしょう。

「人生経験が浅い二人ですが、どうかご指導よろしくおねがいします。」
「ふつつかな娘ですが、よろしくお願いします。」

と、なにも考えずに、定形の挨拶の一部に使われるけれども、

多分、結婚式の挨拶を訳さなくればいけない。日仏を始めとする国際結婚カップルにとって、これほど翻訳に困る言葉はないと思います(笑)

フランス人や他の外国人の言葉は、

「ポジティブ、さらっと自慢」

が基本。それなのに堂々とネガティブなこと言われても。。(; ̄ー ̄A アセアセ・・・

ただでさえ、いいとこみせなきゃいけない結婚式。

「なにもできない二人」
「ふつつかな娘」

そこで、こんな言葉を言われたら、困っちゃいます。

相手にしてみれば、

「失礼な!うちに息子を侮辱する気か?なんにもできない風に育ててないぞ。だいたいそんな親でさえひどいと言っている娘とやっていけるのか?」

と言う感情が芽生えるかも。。。

まあ、自慢話ばっかりされるのは、気分のいいものでもないので、
その辺りは謙虚にするべきとは思いますが、
自分をネガティブ表現する必要はないと思います。

できないことは、あえて自分から言わなくてもいいです。
謙虚でいるために、自分を卑下する必要はありません。

「私はこんなことができますよ」
「こんなことに興味を持っています」
「こんなことが得意なので、その件に関してはお手伝いしますよ」

など、ポジティブな点を話すようにしてます。

そうすることで、会話も広がって行きますから。

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2.「黙って耐えて、反論しない」

日本ではなにか気に入らないことがあっても、そのことを止めるようにすぐに反論する人は、少なくないですか?

その代わり、その人がいない場所で、グチグチ言ってたり。。。。

でも、フランスでは反論しないと相手に軽く見られ、嫌がらせがどんどんエスカレートすることにもなりかねません。

例えば、フランス料理のお店に、日本人の女性がデザート担当長として入ったとします。
そこには、すでに何年も働いている、男性の料理長がいます。

男性料理長としては、デザートの担当長が女性で、しかも新しくレストランに入ったばかりということで、彼女の腕に信頼してません。なので自分が指導する範囲でもないのにもかかわらず、デザートのことまで口を出しして仕切ろうとします。

いや、もしかしたら助けてあげようと言う、親切心だったかもしれません。

でも、女性としては、自分はデザート部門を仕切る管理者として雇われたのに、男性料理長の命令下に置かれることが気に入りません。当然、部門管理者として、同等の立場であるべきと思っていました。

この場合、どうすればいいでしょうか?

ここで、相手に何にも言わず、
「いつか分かってくれるわよ。」
と、誰かに愚痴ってるだけど、そのまま流していたらどうでしょうか。

もしかしたら、自分がそのストレスに耐えることができなくなってたかも。
責任者の能力がないと噂されて、いつか解雇されてたかも。

そう、こういう場合は、最初の段階で

「デザートの指揮を取るのは、長として雇われた自分の仕事です」

ビシッと「態度と言葉」で示さきゃだめなんです。

日本では「以心伝心」と、感覚があります。

「言わなくても分かるだと」

と言う種類のもの。

でも、これはかなり日本特有のもので、フランス語で説明する時には

「日本人はテレパシーが使えるんです。」

と言いたくなるぐらい、外国人には理解しがたい言葉です。

フランスをはじめとする、他の国では

「言わなくてはわかりません。」

それでも、日本人なら「相手が嫌がってるな。。」と察してやめてくれることもあるかと思いますが、こちらだと、最初の段階で言わないと、相手はずるずると続けることもしばしばです。

あまりにひどりので、たまりに、たまりかけて激怒しようもんなら、

「それなら、最初そう言ってくれればいいのに」

と言われることでしょう。

なので、ストレスを貯めまくって、後で反撃することになる前に、
嫌なことは、最初にビシッと言葉で伝えることが大切です。

女性のデザート長の話しは実話で、最初はとってもストレスを貯めてたらしいです。

そこで、「ビシッ」と責任者は自分であることを告げたら、

「そうか悪かった」

とあっさり引き下がられて、デザート長として尊重してくれるようになったとか。

その後仕事がやりやすくなったので、今まであったデザートの改革をしたり、内容を一変させたりして、反対に一目置かれる存在になったという話♪

ということで、

なにか、理不尽なこと、嫌だと思うようなことをされたら、

「ビシッ」と冷静に反応するように心がけています。

耐えたって、誰もあなたが耐えてることは知りません。
反対に、能力がないから反論もできない奴と思われてるかもしれません。

3.「アピールしない」

Manifestation

Manifestation


日本人は、周りと同じであることを重視される民族性もあって、

「出る杭は打たれる」

がごとく

「協調性に掛ける」「気が強い」と嫌煙されるたり、「主張すれば叩かれる」ことが多いです。

でも、こちらでは、自己宣伝、アピール、主張は、日常頻繁に行われていること。

いろんな文化の人達が混在している中で、自分の立場をハッキリしておかないと、

「一体、この人は何を考えて、どういう人なんだ。よく解らないからある意味恐い」
「なんの考えもないバカなんだな。適当にあしらっておこう」

と言う心象を与えかねないんです。

アピールすると言っても

例えば
「どれだけ、子供の世話を一生懸命やっているか」
「自分のやってきた職業、趣味はこなんだ」
「話された内容に対して、自分の意見はこうだ」
「試合に負けても、納得が行かない場合はすぐ抗議する」
「不当だと思われることがあれば、そのことを態度で怒りを表す」

等など、一つ一つを見ると小さいことですが、

「ちゃんと子供の世話」=「虐待していない」
「自分のこと」=「ちゃんとした人だ」
「意見を言う」=「考えがある人」

と言うことを認識してもらうことにつながるので、人間関係的にもうまくいくかも。

なにか不当なことをされた時に、すぐ抗議をすれば、その後はされることが少なくなるので、自分の身を守ることにも。

「常に自分の立場を表明し、なにかあった時には即時に対応」

生活していく上で、本当に大切なことだと身にしみる事だし、
海外の人はこうやって日常で身につけている、普通で当たり前のスキルなんだなと関心します。

ただ、相手を尊重しないで、ただアピールするばかりは、あまり気持ちのいいのもではないので、その辺りはしっかり考えた方がいいですが、、、

「常にアピール」

日本では、うざい存在になるかもしれないことでも、フランスでは結構大切な事なんですよ。

でも、日本ではいつも通り

以上3点について止めたとは言っても、それはフランスに住んでいる時のみ。
日本に帰れば、元に戻します。

郷に入れば郷に従え

それは、それで大切ですね♪

でも、時々困るのが、フランスに住んでいる日本人と出会う時。

フランスに来たばかりの日本人は、日本にいる時のように接しればいいけど、
フランスや他の海外で長く生きてる人達は、人それぞれ。。。

日本人をそのまま保持している人もいれば

すっかりフランス人気質になっている人も。

う~ん・・・

まあ、一人、一人を見極めて、反応していくことが一番大切なこと。

そのためにも「自分はこんな人だ」って最初にアピールしてもらえると、
イメージが掴みやすくなるかな。とも思ってみたり♪

コメント

  1. 私が昔行ってた英会話学校で発行してた(学校内の)新聞の記事に、あるフランス人が、日本に住んで思ったこととしてこう書かれてました。
    「日本にいると、自己主張しないで済むので楽」

    日本人も戦国時代までは論理的でしたが、江戸時代に入ってから幕府によって考えることをやめさせられた結果、こんな風になってしまったようです。
    正義よりも、「秩序」を重んじますしね。

  2. moviemania1999 より:

    ●海外って難しい・・・。
    私だったら落ち込んでしまうかも・・・。

  3. abcd より:

    島国日本と大陸にあるフランスの違いではないでしょうか?
    日本人が大切にしてきたモノは普遍性があると思います。
    どうか大切になさって下さい。

  4. タワケ博士 より:

    レクタア博士 より:
    >日本人も戦国時代までは論理的でしたが、江戸時代に入ってから幕府によって考えることをやめさせられた結果、こんな風になってしまったようです。

    何それ?w

  5. 漢字博士 より:

    戦国時代は生き残るためにあれこれ必死に工夫し
    戦略をどこも考えてたけど、

    江戸になったらサラリーマン的に自分の場所の秩序だけ考えてれば
    よくなったからじゃないですかね

    商人は跡継ぎ問題

    農民は収穫問題

    武士は正義や仁と力を維持

    だれも、国全体を総合的に考えず、自分の範囲を維持してりゃ一応
    生きていける余裕が出てきたから、江戸文化ができたんでしょう。

    文化は安定した時代でないと生まれません。
    フィレンツェはイタリア海軍が最強だった頃でしたっけ。
    軍事力なく、平和はなく、文化も生まれない。

    朝鮮は属国でしたが、ろくな文化がないのは、政治が不安定でもあったんでしょうね。
    もしくは庶民が安心できないレベルの搾取や災害が起きてたか、戦争か。
    だから文化が育たなかたし、庶民発祥の文化が全くない。

    生き残った人間の性質が
    どんな災難だったか判別できる手がかりになりますが
    嘘つき、売春や騙したり、陥れて自分だけ聖人でいようとしたり
    証拠隠滅にものすごく詳しいとか
    車でさらってレイプとか、弱者の立場を悪用して権利獲得とか
    基本的に正々堂々、同じルール上で戦わない、交渉もなく、やりたかったからやった
    みたいな子供っぽさの手口が多い。同じ時間軸に乗らない。
    電車に乗ってる人を、外のマンションから望遠レンズで撮ったりして
    絶対追いかけてこられない方法にとても詳しい。

    お金を稼ぐためなら、外国人の都合は気にしないとか
    集団で弱者を潰して、その利益でのし上がっていくとか

    人を差別し、モラルがなく、学校も武士もなく
    ウンコでも殺人でも毒殺でも、ストーカーでも、監視カメラでも
    平気で行うような人間じゃないと生き残れない国と、社会システムだったんでしょうね

    そうなると、江戸時代はサラリーマン、職人化が進むわけです。
    ちなみに、1日江戸人という本によると、江戸時代は2万くらいあれば、一家3人暮らしていけて
    みんなアルバイトで、週3日くらい働いて暮らせました。

    今の世の中がおかしいのは、どこかに無駄金が流れてるせいと私は思います

  6. タンシバ博士 より:

    >考えることをやめさせられた結果、こんな風になってしまった

    >何それ?w

    納得。

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