フランスで紹介されてた「沖縄式ダイエット」長寿の秘密は食生活

フランスと日本、都会と田舎、中上級階級と庶民など、さまざまなはざまで生きてきた境界人であるため、他の人と違う視点を持った著述家として活動しています。コラム執筆などの依頼も請け負っております。

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ブルーゾーン 沖縄 ダイエット フランスで見つけた日本
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フランスの定番ダイエット方法の一つに、なんと

「沖縄式ダイエット」

と言うのが存在します。

3,4年ほど前から、一般的になってきたこのダイエットメソッド。

いったい、どんなダイエット方法なのか調べてみました。

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ブルーゾーン 長寿の地域

「健康で長生きする人が数多く集まる特異な地域」が世界の何箇所かに存在していて、その地域を「ブルーゾーン」と呼ばれています。

ブルーゾーンと呼ばれている長寿の地域は、

  • イタリア・サルデーニャ島
  • アメリカ・ロマリンダ
  • 中米コスタリカ・ニコジャ半島
  • ギリシャ・イカリア島

etcとありますが、その中でも一番有名なのが

日本・沖縄

100才以上の人数は、なんと、

アメリカの6倍、フランスの3倍

ブルーゾーン  世界の100歳人(センテナリアン)に学ぶ 健康と長寿のルール
ダン・ビュイトナー
ディスカヴァー・トゥエンティワンブルーゾーンとは、健康で長生きする人が数多く集まる特異な地域。
そして、各地で確認された共通項から「健康と長寿の9つのルール」を明らかにしていく。

長寿の人々の中で、そのルールを探そうと徹底した調査を行った結果、ブルーゾーンの共通点9つを発見。

  • ルール1 適度な運動を続ける
  • ルール2 腹八分で摂取カロリーを抑える
  • ルール3 植物性食品を食べる
  • ルール4 適度に赤ワインを飲む
  • ルール5 はっきりとした目的意識を持つ
  • ルール6 人生をスローダウンする
  • ルール7 信仰心を持つ
  • ルール8 家族を最優先にする
  • ルール9 人と繋がる

9つのルールの中でも、食生活に関する項目が多いを見ても、健康に長生きするには、食生活が大切なのだと分かります。

そこで、長寿の地域でも世界的に一番有名な沖縄の食生活に注目。

それが、
Le régime Okinawa 沖縄式ダイエット

ちなみに、本来のダイエットの意味は?

ちなみに、ダイエットと書くとどうしても「痩せる」ことばかり頭に思い浮かぶかもしれませんが、ダイエットと言う言葉の本来の意味は違います。

英語のdietも、フランス語のrégime、dièteも

食事の成分・量などを調節することによって、病気の治療をはかり、あるいは病気の臓器を守り健康管理をはかることを意味する

食餌療法(食事療法と書き換えられることも多い)

が本来の意味。

確かに、「痩せる」と言うのにダイエットと言う言葉を使いますが、それは、
そういった食事などの健康管理を行うことで、必要のない脂肪が減って行き

「正しく健康的に痩せる」

という意味。

なので、Le régime Okinawa 沖縄式ダイエットは、

沖縄式の食餌療法

ぐらいの感じでしょうか。

でも、その沖縄方がしている食事方法を続けると、痩身にも効果があると言うことで、

Okinawa regime pour maigrir「痩せるための沖縄食餌療法」

というように、痩せるために活用する食事の基本として紹介もされています。

沖縄式ダイエットの10項目

では、「沖縄式ダイエット」とはどういうものか。

「沖縄式ダイエットの基本の10項目」
Le régime Okinawa en 10 principes

  • 腹八分:お腹いっぱい食べない。満腹の80%ぐらいの量におさえる
  • Le “kuten gwa” くーてんぐゎー(沖縄方言で「少し・ちょっと」の意味)少しをモットーに食べる
  • Le “nuchi gusui” : ヌチグスイ「命の薬」を示す沖縄の言葉。精がつく物、元気が出る物、栄養になる物はすべてクスイ。薬食同源は「病気を治すのも食事をするのも、生命を養い健康を保つためで、その本質は同じ」という意味で、「食こそ健康の源」ということ
  • カロリーは低いが、栄養価が高い食べ物を食べる
  • 量は少しづつ、種類はたくさん
  • 野菜中心 全体の70%を野菜か穀物
  • 動物性食物(肉、乳製品など)をほとんど食べない。沖縄の人々は、欧米人より肉を食べる量は18分の1、乳製品は3分の1。その代わり、植物性タンパク質を食べている
  • 海草をよく食べる
  • すべての栄養素を保つために弱火で食品を調理
  • 最小限の塩分、砂糖。砂糖の摂取量は欧米人の3分の1

確かに、健康にいいと言われていることばかりですね。
植物性たんぱく質とは、大豆や豆腐のことですが、沖縄では、一般の日本人の3倍お豆腐を食べるのだそうです。

ところで、沖縄式ダイエットのことについて、書いてあるページによって、言っていることがちょこっとづつ違うのでなんなのですが、

ほとんどの、ページに

沖縄では、動物性食物(肉、乳製品など)をほとんど食べない。

と書いてありました。

あれ?沖縄って、豚料理が主流だったのでは?

と思ったのですが、どうも、豚肉をたくさん食べるようになったのは戦後からの話で、それ以前は食べてはいたけど、手に入る量が少なかったので少しづつ大事に食べていたということらしいです。

なので、今、長生きしている方の時代には、お肉を食べる量がとっても少なかったということ。

紹介されている沖縄式ダイエットのメニュー

沖縄式ダイエットの基本的な食事の具体例としては、

沖縄ダイエットの典型的な一日の食事メニュー(http://www.pratique.fr/

朝食: 豆腐と味噌汁
    米
    緑茶

お昼: 海藻サラダ、キュウリ
    野菜のグリル
    米
    サーモンの串焼き
    緑茶

夕食: 味噌焼き豆腐
    ゴマほうれん草
    米
    パパイヤと米のクリーム
    緑茶

「パパイヤと米のクリーム」ほぼ日本食と言っていいのではないでしょうか。
確かに、パパイヤは酵素が脂肪を落とすのにいいと言う話を聞いたことがあります。

でも、フランスで含む欧米では、海草などを手にいれるのが難しいということで、欧米の生活に合わせた食事メニューを紹介しているページもありました。

欧米で手に入る材料でのアレンジメニューhttp://www.regimesmaigrir.com/

朝食:ライ麦パン、チーズ、りんご、緑茶、
朝食:豆腐、パスタ、豆、キノコのサラダ、緑茶
夕食:魚、玄米、キュウリ、オレンジ、緑茶

確かに、これらのメニューを毎日食べていたら、痩せそうな内容ですね(^▽^;)

あとがき

フランスで言われている「沖縄式ダイエット」とは、沖縄だけに限らず、日本の昔ながらの食生活に近い内容のような気がしないでも。。。

  • 豆腐をたくさん食べる
  • 海草をたくさん食べる
  • お茶をよく飲む

という食事習慣と、運動すると言うのは、
日本でも健康によく、長生きにかかせないと言われていますよね。

でも、そんな健康的な食生活をしていたのも、昔の話。

「神秘の島」沖縄でさえ、
今では昔ながらの素晴らしい食事をする人も少なくなってきたようです。

戦後の沖縄はアメリカの占領期を経て、その影響でそれまであった伝統的な食文化が「欧米化」し始めました。おかげで肥満や糖尿病患者が増えてるとのこと。

2013年に発表された都道府県別の平均寿命の長さでも沖縄は、

女性は3位に、男性は30位に後退。

こういう結果を見ていつも思うのは、
欧州食文化はいい、いいと言われて、言われるままに流されてきたけど、
結局日本の食文化の方がよかったと言うのは、なんだか皮肉な話だなと。

日本の昔ながらの質素な食生活は、世界的に見ても評価が高いのです。

フランスでも定番になった「沖縄式ダイエット」は、健康的な食事のすすめであり、日本の食生活の原点だということがわかりました♪

関連リンク

◯ ダン・ベットナー:100歳を超えて生きるには
「ブルーゾーン 世界の100歳人(センテナリアン)に学ぶ 健康と長寿のルール」の著者の講演。「腹八分目」などを説明しています。日本語の字幕あり。
http://www.ted.com/

◯ Les secrets de la longévité au Japon
フランスで紹介された、沖縄の生活。

Les secrets de la longévité au Japon

沖縄 長寿崩壊の危機 ~日本に迫る“短命化社会”~

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